ジーン・シモンズ、エディ・ヴァン・ヘイレンとのドライブ「死ぬほど怖かった」
キッスのジーン・シモンズは80年代半ば、メタリカの公演を観に行ったとき、エドワード・ヴァン・ヘイレンから送っていくと言われ、死ぬほど怖い想いをしたそうだ。
シモンズは、『The Dennis Miller Option』ポッドキャストで、忘れられないエドワードとの思い出を語った。「メタリカが世に出てきたときだ。俺ら、この新しいバンドのことや彼らの曲を耳にし始め、俺はロング・ビーチ・アリーナへ彼らを観に行ったんだ。リムジンに乗り、ボディ・ガード引き連れてっていうロック・スターの馬鹿げたスタイルでね。で、バックステージにエディがいたんだ」
「俺は(帰るとき)エディに“会えて、良かったよ。みんな元気だといいんだが。じゃ、俺は車に乗ってLAに戻る”って言ったんだ。そしたら、彼が“それはないよ。僕と一緒に行こう。ジープで来てるんだ。送るよ”って言い出したから、俺は“オッケー”って答えて、リムジンの運転手に(俺抜きで)帰るよう伝えた。ああ、自分が望むことには気をつけろってやつだ」
「エディは俺を彼の車に乗りこませた。ドアのないおんぼろの車だったよ。『M★A★S★H』に出てくるドアのないヘリコプター、覚えてるか? あれで斜めになって飛ばれて、死ぬに違いないって思うだろ? (ジープの中に)シートベルトはあったけどな。エディは煙突みたいに次々タバコを吹かしながら、俺が思うに時速100マイル(160キロ)でハイウェイを突っ走った。俺は必死でしがみつきながらも、俺に怖いものなんかないってフリしてたが、(本当は)死ぬほど怖かった。“エディ、エディ、スピード落とせ”って言ったんだが、彼はタバコ吹かしながら、“なんで?”って。俺には返す言葉がなかった」
早くからヴァン・ヘイレンの才能に目をつけ、デモ制作を支援したシモンズは、エドワードの訃報に「俺の心はズタズタだ。彼はギター・ゴッドだっただけじゃない……心優しい人だった。何を言ったらいいのか……。安らかに、エディ、安らかに」と言葉を詰まらせながら話す追悼のビデオ・メッセージを投稿していた。